46歳からのセミリタイア生活

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ハイリスク投資の意味、ご存知ですか?【投資初心者の失敗パターン】

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投資、資産運用の初心者には、共通する失敗パターンがあります。

それらを知っておくだけで、より確実な運用ができる可能性が高まります。

 

しかし現実には、「なんとなく始めてみた」という人が多く、結局損をしてしまうことになります。

そういう私も、数年前に資産運用を開始してから、「とりあえずやってみよう」といろいろな手段を試してみました。

幸い、今のところ資産を大きく減らしてしまう事態にはなっていませんが、小さな失敗はたくさん経験してきました。

 

そんな中で分かってきた、初心者に共通する失敗パターン・落とし穴をご紹介します。

今回は、「ハイリスク投資から始めることの危うさ」がテーマです。

 

  

最近あった実際のお話し

先日、知人と話していたときに資産運用の話題になりました。

その方は、今年になって株式投資を始めたらしく、次のようなことをおっしゃっていました。

「コロナ暴落で株価が下がった後から、いくつかの会社の株を買ってみた」

「その後に、どの会社の株価も上がってかなり利益がでた」

「やはり、資産運用の手段としては株式投資が良いと実感した」

 

私はこれを聞いて、「あっ、これはあぶないパターンだな」と感じました。

さらに、「銘柄はどうやって選んだの?」と聞いてみると、「なんとなく知っている会社を選んだ」という答えが返ってきたので、確信に変わりました。

近い将来、儲けた金額以上の損失を出してしまう可能性があるだろうな、と。

 

株式投資は「なんとなく」では絶対に勝てない

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コロナ暴落のあと、日経平均は急激な回復をみせています。

そのため、暴落直後の時期に株式を購入した人たちは、現時点で利益が出ている可能性が高いです。

しかし、ここまで株価が急回復したのは、「あらかじめ分かっていたこと」では決してありません

実際、コロナ暴落が起きた頃は、「今後、さらに株価が下がって2番底がくるかもしれない」というようなことも、言われていました。

 

つまり、なんの戦略もなしに株式投資をしていたのなら、現時点で勝っていたとしても、それは偶然にすぎません。

先ほどの知人の場合も、もしかしたら損失となっていた可能性もあるのです。

 

そして今は利益が出ていても、今後も勝てる保証はありません。

現在は日本国内の株価も上がり続けていますが、これが何年も続くとは到底考えにくいからです。

必ず、再び株価が下落する時期はやってきます。

そのときに、「なんとなく」購入してた株式の価格は下落していき、売るに売れない、いわゆる「塩漬け株」を抱えてしまうことになるでしょう。

 

先の読めない株式投資で継続して利益を出すには、かなりの知識と経験が必要です。

私は株式投資の専門家ではありませんが、上手くいくには次の2つが必要ということは知っています。

・将来有望な銘柄を選定する眼力を持っている

・感情に流されず、自分なりの売買のルールにしたがって取引できる

 

なぜ、初心者はハイリスク投資をやるべきでないか?

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ハイリスク投資には、株式投資、FX、仮想通貨などがあります。

ここでいう「リスク」とは、リターンの振れ幅の大きさを意味します。

つまり、リスクが大きい手法ほど、値動きの変動が大きいということです。

ハイリスク投資は値動きの変動が大きいので、大きく利益が出ることもあれば、逆に大きく負けてしまうこともあります

 

人間には「損をしたくない」という本能があるため、価格が下がったときに適切に売れず(専門用語でいうと損切りできず)、かえって損失が大きくなってしまう傾向があります。

 

また、「自分のことを過大評価する」というのも、人間に備わった性質だそうです。

例えば自動車の運転を例にとると、「一般的な水準と比較して、自分は運転が上手いほうである」と考える人が、過半数を占めるそうです。

平均以上が過半数って、算数的におかしいですよね(笑)

投資の世界でも同じで、自分はうまくいくという根拠のない自身が、失敗の原因となります。

この傾向は女性と比べて男性で顕著だそうで、実際、株式投資は男性の方が経験者が多いし、若い男性はFXや仮想通貨などよりハイリスクの投資を好む傾向もあります。

 

人間の本能(脳の性質)に惑わされず、勝ち続けるには、繰り返しになりますが、豊富な知識と経験が必要です

これが、初心者がハイリスク投資をやるべきでない理由です。

 

初心者にお勧めの運用手段とは?

では、今から資産運用、投資を始めようとする人が、何を選択すればよいか。

私なりの答えは、「長期的な成長が見込める世界の株式市場に分散投資する」です。

 

通常の株式投資では、ひとつの会社の株式を購入します。

したがって、その会社の業績が悪いと株価も下落し続けることもあるし、倒産リスクもあります。

一方で、例えばアメリカの代表的な株価指数であるS&P500のような「市場平均」に連動した商品を購入することで、株式市場全体に分散して投資をすることができます。

このような市場平均に分散投資できるのが、「投資信託」や「ETF(上場投資信託)」と呼ばれる手法です。

 

注意点としては、株式市場なのでノーリスクではなく、価格は上下に変動します。

リスクを理解したうえで、長期的な成長が見込めるものを「正しく選んで」購入し、運用することが必要です。 

 関連記事:セミリタイア資産を投資信託で運用する理由について

 

まとめ

ハイリスク投資とは、大きな利益が得られることもあるし、逆に大きく損をしてしまう可能性もある手法です。

人間の「損をしたくない」という本能が邪魔をして、素人がハイリスク投資で勝ち続けることは難しくなります。

ハイリスクの株式投資やFXなどを成功させるには、豊富な知識と経験に裏打ちされた、「感情に支配されない売買手法」を身につける必要があります。

 

このようなことを言っても書いても、やっぱり株式投資から始める人が多いんですよね。

「どうせやるなら、少しでも多く儲けたい」と考えるのもまた、人間の本能だからでしょうか。

この記事を読んでくださった方が、失敗しない堅実な資産運用をされることを願っております。