46歳からのセミリタイア生活

セミリタイアのお仕事や資産運用について語ります

ビジネスマナーって本当に必要なの?【若手社員のための仕事術】

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新社会人が入社後に受ける研修のなかで「ビジネスマナー研修」はたいてい必須科目になっていますよね。

多くの会社で、新人へのビジネスマナー教育はとても重要視してると思います。

でも、ビジネスマナーって本当に必要でしょうか?

最初に結論を書きますと、「ビジネスマナーは絶対に必要とはいえない」とわたしは思っています。

なぜなら、ビジネスマナーは手段のひとつであり、仕事の目的は世の中の役に立つ製品やサービスを生み出すことだからです。

目的は変えてはいけませんが、手段は多くの候補から状況にあわせて選択することができます。

なので目的を達成するための手段のひとつと捉えることで、より意味のあるビジネスマナーを身につけることができるでしょう。

 

ビジネスマナーは仕事の目的ではなくひとつの手段である

ビジネスマナーが絶対必要とはいえない、と聞くといろいろ反対意見もあると思います。

「基本的なマナーも守れないのに、仕事ができるわけがない」

「1人でもマナーを守れない社員がいたら、会社全体の印象が悪くなってしまうよ」

などなど、、、

もちろん、人として最低限のマナーは生きていくうえで必要です。しかし、ここでお話したいのは、あくまで仕事上のマナーについてです。

つまり、いくらビジネスマナーを完璧に覚えても、仕事が前に進まなければ意味がないということです。

  

ひとつ例をあげてみます。

ある若手社員(仮称:ワカ君)が、先輩社員と一緒に得意先訪問をしたとします。

その日はワカ君が初めて、自社(A 社)の新商品をアピールするためのプレゼンをすることになっています。

ワカ君は前日までにビジネスマナー本をきっちり読みこみ、プレゼン資料もスムーズにしゃべれるよう練習を積みました。

その甲斐あって、当日は応接室で座る場所、名刺の交換の仕方、お辞儀の角度まで完璧でした。さらにプレゼンも途中でつまずくこともなく、準備していたものを最後まで話しきることができました!

 

しかし、結果的には彼のがんばりむなしく、新たな取り引きに発展させることはできませんでした。

なぜか、、、

じつは、取引先の担当者はワカ君たちA社の新商品について事前にあるていどの情報を入手しており、今回の面談では競合品である「B社」の新商品との違いを知りたかったのです。

にもかかわらず、ワカ君は自社製品のメリットを並べたてたプレゼンを時間いっぱいまでやってしまい、取引先の担当者は自分がほんとうに知りたい情報を得られなかったのです。

 

もちろん、この事例では先輩社員が一緒についていますので、打ち合わせのポイントを事前に伝えたり、面談中も横からフォローして軌道修正はできるはずです。

しかし現実には、先輩社員ですら若手社員が「失礼のない応対をしているか」を気にするあまり、得意先側への配慮ができていなかった可能性もあります。

 

ビジネスマナーで大切なことは「相手への配慮」

なぜ、事例にでてきたワカ君は商談を成功させることができなかったのでしょうか?

それは「覚えてきたマナーをぜんぶ守ろう」とか「プレゼンで失敗しないようにしよう」という意識ばかりが強くて、「相手への配慮」ができていなかったためです。

これは、ビジネスマナーを守ること自体が目的になっている状態です。

「手段の目的化」といわれる現象ですね。

もし、ビジネスマナーは商談を成功させるための手段と考えたら、せっかく時間をとっていただいた取引先担当者に対して「困りごとを解決できるようなよい提案をして満足していただこう」と意識して接することができたと思います。

その結果、商談がうまくいく可能性が高くなるでしょう。

ビジネスマナー本に書かれている細かいルールを暗記しようとするのではなく、「相手へに配慮できているか」を意識して人と接すること。

それがビジネスマナーの本質です。

 

 

最後に

個人的には、古いマナーを引きずっている大人は好きじゃありません。

「僕らはこうしてきたから、若い人もこうすべき」というような人です。

ビジネスマナーも手段である以上、新しい価値観にアップデートしていくべきと思います。

とはいえ、ずっとやってきたことを突然かえることは難しいものです。オジサン社員たちの気持ちもわかります。

自分の価値観ばかりを主張するのではなく、若手社員と年配社員がお互いに違いがあることを受けとめて、少しずつ配慮していくことが大切かなと思います。

仕事で成果を出したり、職場環境をよりよくするためのツールとして、ビジネスマナーを有効に活用していきたいですね。