大雨の頻度はほんとうに増えているのか調べてみた
こんにちは。
今年の梅雨は雨量が多い印象ですね。
局地的な豪雨によって、九州を中心に洪水や土砂災害がおこっています。
「ゲリラ豪雨」
「線状降水帯」
「50年に一度の大雨」
近年、大雨にかかわる新しい言葉をよく耳にするようになりました。
感覚的には、昔と比べて大雨の頻度が高くなっているようですが、実際のところはどうでしょうか?
気になったので調べたところ、「過去40年くらいのあいだに、大雨の頻度は増えている」ことがデータからも示されていました。
大雨の頻度は増えている
下のグラフは気象庁の調査による「全国の1時間降水量50mm(ミリメートル)以上の年間発生回数」を示しています。
10年間の平均発生回数をくらべると
最近10年間(2010~2019年)の平均年間発生回数は約327回
統計期間の最初の10年間(1976~1985 年)の平均年間発生回数は約226回
であり、最近10年間のほうが約1.4倍に増加していることがわかります。
また、同サイトには1時間降水量80mm以上のデータもあり、そちらは約1.7倍に増加していました。
1時間に50ミリとか80ミリをいわれてもピンとこないですよね。
1時間の雨量が50~80ミリというのは「非常に激しい雨」と表現されます。
人が受けるイメージは「滝のように降る(ゴーゴーと降り続く)」感じであり、傘は全く役に立たなくなります。
さらに1時間雨量が80ミリ以上になると、「猛烈な雨」と表現されます。
これは「息苦しくなるような圧迫感があり、恐怖を感じる」レベルだそうです。
恐いですね~
1時間に50ミリを超える雨になると、住んでいる場所によっては災害の危険も高くなるので、避難を意識したほうがよいでしょう。
気温の上昇と大雨の関係性について
なぜ大雨の頻度が増えたかについては、地球温暖化が影響している可能性があります。
ただし、40年くらいのデータでは温暖化が犯人と決めつけることはできず、さらにデータを蓄積する必要があるそうです。
さらに、なぜ温暖化すると大雨が降りやすくなるのか?
について考えてみます。
大気中には、「水蒸気」と呼ばれる気体状態の水が存在します。
水蒸気は無色透明で目に見えませんが、「湿度」としてあなたもその存在を感じることができます。
湿度0%は、大気中に水蒸気をまったく含まないカラッカラの状態です。
湿度が高くなるほど大気中の水蒸気量が増えていき、湿度100%になるとそれ以上の水蒸気を含むことができなくなります。
湿度100%のとき、大気中に含むことができる水の量を「飽和水蒸気量」といいます。
この飽和水蒸気量は気温によって異なり、気温が高いほど多くなります。
たとえば冬の凍えるような寒い朝、気温が0℃のときの飽和水蒸気量は4.85g/m3です。
1辺が1メートルの正方形の箱の中に空気をいれて、その空気中におおよそ5グラム(小さじ1杯)の水が蒸発してただよっているのを想像してみてください。
一方、夏のうだるような猛暑のなか、気温が35℃のときの飽和水蒸気量は39.6g/m3です。
先ほどと同じ1辺が1メートルの箱の中に、今度はおおよそ40g(小さじ8杯)もの水蒸気が存在することができます。
気温が0℃と35℃では、大気中に存在できる水蒸気量はおおよそ8倍も違うということです。
このように、大気中に存在できる水蒸気の量は気温によって大きく違います。
大気中の水蒸気は、雨を降らせる「雨雲」の原料となりますので、その量が多いほど降水量も多くなりやすいということ。
つまり、温暖化で気温が上昇することは、大雨の原因になり得ます。
実際には、気候変動のメカニズムはとても複雑なので、温度の変化だけが影響するわけではありません。
それでも、最近の異常気象の多さを考えると、温暖化の影響が出ているのかなと疑いたくなりますよね。
さいごまで読んでくださり、ありがとうございました。
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