46歳からのセミリタイア生活

セミリタイアのお仕事や資産運用について語ります

「最近の若者は」が口ぐせの大人が見落としていること

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こんにちは。

 

皆さんの周りに 「最近の若者は〇〇だから、、、」が口ぐせの人っていませんか?

 

「最近の若者はマナーがわるい」「最近の若者は本を読まない」「最近の若者は仕事熱心でない」などなど。

口ぐせとまではいかなくとも、年齢を重ねると誰でもそう言いたくなる瞬間はあるでしょう。

なぜ大人は、若者を批判したくなるのでしょうか?

今回はその理由について考えてみたいと思います。

 

「最近の若者は」と批判したくなる理由

そもそも、なぜ「最近の若者は」と批判したい気持ちがわくのでしょうか?

これは大きく分けて2つの理由があります。

 

  • 時代が変化しているから
  • 心理的な思いこみ

 

時代が変化しているから

ひとつめの理由は当りまえのことですが、時代の変化によって価値観や考え方も変わるためです。

 

わたしは1974年生まれの「団塊ジュニア世代」です。

高校生くらいのときにバブルが崩壊し、就職氷河期に新社会人となりました。

入社したころは、ちょうど「成果主義」が日本企業に取り入れられた矢先でした。

成果主義では、自分の成績をまわりの同僚と比較され、評価の良し悪しによって給料や昇給スピードが変わります。

そんななかで、われわれの世代は自己成長しようと頑張ってきました。残業もバリバリこなしてました。

 

われわれの親世代である「団塊世代」は、大きな経済成長を経験してきました。

高度経済成長期の日本社会を支えてきた中心にいたのが団塊世代です。

彼らが若手だったころは、働けば働くほど、頑張れば頑張るほど、経済が成長して暮らしが豊かになる時代でした。

 

ひるがえって今の若者はどうか。

20代~30代前半の「ゆとり世代」とか「さとり世代」とよばれる世代です。

この世代は少子化の影響で、受験も就職活動もそこまで競争しなくてよいし、欲しいものもそれなりに手にはいる環境で育ってきました。

また、幼少のころから経済低迷期であり、「頑張って働けばより豊かになる」という感覚はありません。

業績は上がらないのに、それでも残業で夜遅く帰ってくる大人たちをみて将来に不安を感じながら成長してきたかもしれません。

 

そんな若者世代が、競争とか出世に興味を示さないとしても何ら不思議ではありません。

会社というものを冷静にみて、自分の私生活も大切にしたいと考える傾向になって当然かなと思います。

 

とはいえ、今の若者に成長意欲がないわけではありません。

わたしも会社の若手社員をみていて、かれらの成長意欲は感じます。

ただし、成長したい理由は昇給や昇進というわけではなく、「上司や同僚から認められたい」「社会に貢献したい」というような気持ちに基づいているように感じます。

 

各世代で生まれ育った社会環境が変化しているために、考え方や価値観がちがうのは当然ですね。

自分たちの時代とちがう若者をみて、違和感を感じたり批判したくなるのも無理はないと思います。

それでも、私たちが忘れてはいけないのは「大人たちがつくってきた社会の結果としていまの若者たちがいる」ということです。

つまり若者は社会の鏡だから、若者を批判するのは自分たちの生きてきた道を否定することになってしまいます。

ちょっと極端かもしれませんが、そう考えてちがいを受けとめることで、若者とつきあいやすくなるのかなと思います。

 

 

 

心理的な思いこみ

現代は変化の激しい時代です。世代がひとつ違うだけで、価値観が大きく変わるのもうなずけます。

では、もっと社会の変化が緩やかだった、1000年も昔の時代だったらどうでしょうか?

世代の違いによるギャップを感じることはなかったでしょうか?

 

その答えは「若者批判は昔からあった」です。

 

ある研究者によると、人類は少なくとも2,600年にわたり『最近の若者』に対して同じような不服を申したててきたそうです。

その理由は「現在の自分を、過去の記憶に上乗せする」という心理的な作用がはたらくためです。

 

年齢を重ねると、知識や経験が身について昔の自分よりできることが増えます。

しかし、ヒトは自分が成長してきたということを忘れて、昔からできていたと錯覚する傾向があるそうです。

そのため、若者世代が「衰退」しているように思えてしまうのです。

 

そんなに昔から若者批判が存在してたと聞くと、自分もそう感じても仕方ないなと思えます。

変化が大きいぶん、現代は「若者批判をしたくなる時代」といえるのかもしれませんね。

 

さいごに

わたしが入社した20年ちょっと前は、「仕事は先輩のうしろ姿をみて覚えるもの」という時代でした。

就職難を乗り越えてやっと入った会社だし、周りの環境に早く慣れようと必死だったのを覚えています。

 

それがいまは、「若者の変化に合わせて教え方を工夫しよう!」とか、わたしも会社で言っています、、、

  

なんだか損な役回りな気もしますが(笑)

「変化に柔軟に対応できるのが団塊ジュニア世代の強みだ」と自分にいい聞かせて、やっていきたいなと思います。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。