結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第3回】
つみたてNISAを理解するには、運用商品である投資信託について知ることが必要です。
そこで、「投資信託運用に期待できる未来」をテーマに、数記事に分けて解説しています。
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第1回】
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第2回】
今回の内容は「投資信託とはなにか」について。
つみたてNISAの運用商品である投資信託の特徴をご紹介します。
投資信託とは?
前回(第2回)の記事で、分散/積立/長期運用についてご紹介しました。
世界の株式市場に「分散」して、一定金額を一定期間ごとに「積立」購入し、それを10年以上の「長期」にわたり継続していく方法です。
この、分散/積立/長期運用に適した商品が「投資信託」なんです。
投資信託は、複数の投資対象の「詰め合わせセット」であり、分散された状態で購入できる商品ということになります。
また、「買い付け金額」と「引き落とし日」を設定しておくことで、簡単に積立購入が開始できます。
あとはそれを「ほったらかし」にしておけば、長期運用できるというわけです。
投資信託の種類と選択の考えかた
投資信託には「株式型」だけではなく、「債券型」、「不動産型(リート)」などいろんな種類(資産クラスといいます)があります。
これは第2回にも書いたことなのですが、「資産を増やす」という目的であれば世界の株式市場に投資するのが有効です。
したがって投資信託の種類(銘柄)を選ぶときも、「全世界株式型」が第一候補となります。
「いろいろな資産クラスにわけて銘柄配分(ポートフォリオ)を決めるのが重要と聞きました」と言う方もいらっしゃいます。
しかし、「ポートフォリオ理論を理解して有効に使いこなす」のはかなり難しいことだと、個人的には考えています。
多くの人にとっては、預貯金をちゃんと確保したうえで、余剰資金を使って「全世界株式型」に集中投資するのが、シンプルで効果的な方法と思います。
投資を続けた結果、自己資産に占める投資信託の割合が大きくなってきたら、他の資産クラスへの分散を検討しても良いでしょう。
ETFとの違い
投資信託と似た商品に、ETF(上場投資信託)があります。
ETFは個別株への投資と同様に、証券取引所で売買するため、株取引が未経験の人にとってはちょっとハードルが高いです。
また、ETFは積立購入が基本的に難しいので、多くの方にとっては投資信託のほうが扱いやすいと思います。
ETFは運用にかかる手数料が安いのがメリットなのですが、最近は投資信託の手数料もETFと遜色がないレベルに安くなっています。
したがって、これから始められる方は投資信託を選択すれば問題ないでしょう。
投資信託の買いかた
投資信託は銀行や証券会社で購入することができます。
もっともお勧めなのは、余計な手数料がかからず、商品数が豊富な「ネット証券」での口座開設です。
簡単に手順を記載します。
- 証券口座のホームページで口座開設申請(特定口座、源泉徴収ありを選択)
- つみたてNISA口座の開設申請(投資額が多い場合は一般NISAも検討)
- 証券口座に入金(銀行と連動させて自動入金する仕組みもある)
- 購入する投資信託を選択
- 積立金額、引落し日、引落し口座を指定(引落し口座はつみたてNISA枠から優先的にに使用すること。それ以上の金額を購入する場合は課税口座を使えばOK)
ネット銀行にもいろいろありますが、大手2社のSBI証券か楽天証券のどちらかで口座開設しておけば問題ないと思います。
両方のホームページを見て、自分が見やすそう(使いやすそう)な方を選べばよいでしょう。
つみたてNISA口座を開設し、積み立て設定をしたら、あとは短期的な値動きに惑わされずに運用を継続します。
そして20年~30年が経過したら、どのような未来が待っているのか?
いよいよ次回は最終回です。
投資信託運用のシミュレーションを見ていきます。
(第4回に続く)