【オンライン講師の収入】未経験から半年間でどれくらい収益化できたか?
今回もセミリタイア半年間の振り返りです。
退職してしばらく経ってから、ストアカでオンライン教室を始めました。
「これを仕事にしていこう」と最初から考えていたわけではなく、自宅に居ながら未経験でもできる働き方として、試しに少しやってみようと思ったのがきっかけです。
オンライン講師なんてやってこともないし、上手くいくのかどうか、まったく未知の状態からのスタートでした。
教える内容は「投資信託の始めかた講座」にしました。会社勤めの傍ら、数年前から投資信託の運用をやっており、初心者の方に指南する程度の知識は身についていたので。
「ストアカ」とは
このブログでは何度かご紹介していますが、ご存知ない方のために簡単に説明します。
ストアカとは、教えたい人と学びたい人をつなぐ、日本最大級の「スキルシェアサービス」です。
教える側にとっては、「未経験でも講座を開催できる」「集客がやり易い」などのメリットがあります。
また、学ぶ側にとっては、「多様なジャンルから自分のニーズに合ったものを見つけやすい」「独学するより短時間で効率的に知識やスキルを習得できる」などのメリットがあります。
講座は「対面開催」と「オンライン開催」のいずれも可能であり、講師が設定して講座ページに反映させます。(生徒側からリクエストすることも可能です)
「教える側」「学ぶ側」のいずれに興味がある方も、どんな講座があるのかストアカのWebサイトを見てみることをお勧めします。
ストアカサイトはこちら↓
半年間の売り上げ推移
講座をスタートした当初は、まったく集客できませんでした。
その後、ストアカ内で開催されていた「ストアカ講師向けの集客講座」を受けて対策した結果、2~3ヵ月経過したあたりから徐々に予約が入るようになりました。
この半年間の売り上げ推移をグラフに示します。
講師はストアカに10%~30%の手数料を払いますが、その手数料は差し引いた「手取り額」を記載しています。
予約が取れるようになってから売上も伸びてきて、5ヶ月目~6ヶ月目で3万円くらいの収益が得られるようになりました。
約3万円を売り上げるのに要している時間はというと、ざっくりですが一日あたり2~3時間というところかなと思います。
一日2.5時間とすると、ひと月で75時間なので、30,000円/75時間=400円が時給となります。
ストアカ講師は労力に見合わない?
時給で考えるとまったく割には合っていませんが、、、
いまは「将来に向けての投資期間」と考えています。
一つには、講座で教えることで、どんどん知識が増えていく実感があります。
その知識をつかって講座内容をより充実させたり、将来的にはオンライン講座以外の仕事にも展開できる可能性があると思います。
また、ストアカでは「開催回数」「講師ランク」「受講者レビュー」などが可視化されており、これらの実績が集客に大きく影響します。
講師としての実績が増えていくことで、「単価アップしても集客できる」ようになるわけです。
なお、私の場合はマンツーマン講座をやっており、これは収益化の面ではかなり条件が悪いです。
ストアカでは複数人数に対しての講座のほうが一般的ですので、同じくらいの労力でも2~3倍くらいは稼げるかな、という感触はあります。
もちろん、「誰でも確実に収益化できる」というわけではありませんが、、、
ほとんど実績が作れずに止めてしまう人もいる一方で、始めて数か月後には普通の会社員の月収を超えるくらい稼ぐ人もいる、という感じですね。
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【セミリタイア資産】2021年4月の資産状況
退職後、半年が経過したのでいろいろと振り返りをしています。
今回は自身の資産状況について整理してみたいと思います。
(資産額は開示していません。資産割合の増減のみ記載しています)
セミリタイア直後の資産割合
退職したのは2020年の9月末ですが、退職後の資産整理が落ち着いた12月末時点での資産割合を基準にして、今後の変化を追っていきたいと思います。
下のグラフは、2020年12月末時点での私の資産割合です。
(わが家は夫婦別財布制なので、妻の資産は含んでいません)
会社員時代にコツコツ貯めていた財形貯蓄や、退職金の影響で預貯金の比率が66%と高くなっています。
資産運用は投資信託が20%、その他が14%です。
2021年4月の資産割合と増減
約3か月後の2021年4月初旬には、資産全体が3.5%増加しました。
割合は下のグラフに示すように、投資信託などの運用資産の割合が増えて、預貯金の割合が減っています。
資産が増えた主な要因は、株高と円安の影響によるものです。
株価については、2020年の2月から3月にかけて、コロナウィルスの世界的な流行にともなって暴落が起きました。
その後、各国政府の金融緩和政策の影響などもあり、株価は急激に回復してきました。そして最近では、アメリカの主要な株価指数が過去最高値を更新して話題になっています。
世界的な株高の恩恵をうけて、私が保有している株式型投資信託の評価額も増加しています。
為替については、この1年くらいは円高(ドル安)の傾向が続いていましたが、今年に入って1月下旬くらいから急に円安(ドル高)傾向になってきています。
ドル建ての資産は、円安で価格が上昇しますので、これも資産額の増加に寄与するわけです。
今後の資産運用の方針
今後は投資信託の比率を上げて、預貯金の比率を下げていく予定です。
ただし、一度に投資するのではなく、数年かけて少しずつ比率を変えていきます。
今は株高ですが、これがいつまで続くのか、いつ調整が入る(下落局面になる)のかは予測不可能ですので、、、
どっちに転んでも大丈夫なように、しておかないとですね。
また、投資信託以外では「高配当株投資」を始めようかと思っています。
これも株高の現状では、始めるには良いタイミングではなさそうなので、じっくり準備していくつもりです。
投資対象も投資期間も、「集中させずになるべく分散させる」ことが何より重要だと考えています。
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セミリタイアしてよかったこと、後悔していること(退職6か月後の心境)
退職して半年が経ちました。
一つの節目ということで、セミリタイアしてよかったこと、後悔していることについて考えてみたいと思います。
セミリタイアしてよかったこと
何よりよかったのは、やはり自由に時間をつかえるようになったことです。
「これが自分が求めていたことだ」と感じています。
いまは「オンライン講師」をやっているのですが、自分の都合がよい日時に講座を設定しておいて、予約が入ったら開催するスタイルです。
毎日予約が入るわけではないので、講座が無い日はYouTubeをみたり、本を読んだり、記事を書いたり、勉強したり、ちょっと出かけたり。
会社員時代は、平日に街をブラブラするなんてなかったので新鮮な気持ちです。
ただし、自由過ぎてコントロールするのが難しい、というのもあります。
生活リズムを崩さないように、毎朝起きる時間はなるべく変えないようにするなど、気をつけています。
わが家では平日は妻が仕事で通勤しているので、それも規則正しい生活が出来ている一因かなと思います。
ちなみに、妻はセミリタイアという決断を好意的に受け止めてくれました。
「嫁ブロック」なんて言葉もあるなか、、、自由にさせてくれた彼女には本当に感謝しています。
他によかったこととして、仕事を辞めてストレスが大幅に軽減しました。
前職では「納期」に追われるような仕事をしていたので。
納期からくるプレッシャーというのは常にありました。
また、管理職になってからは、やりがいもある反面、色んな形のストレスも増えていました。
それらのストレスから解放されて、心穏やかに生活できています。
「もう一度あの日々に戻りたい」とはなかなか思えないですね、、、
セミリタイアして後悔していること
今のところ、「辞めるんじゃなかった」と思ったことはほとんどありません。
唯一、気になっているのは会社の後輩たちのことです。
彼らがよりよい社会人生活を過ごせるように、もっと教えたり伝えたりできることがあったはず、、、
その機会がなくなったことは残念です。
もっとも、私一人いなくても、そんなに影響はないんだろうな、とも思います。
最後に
まだ半年というのに、サラリーマン生活はすでに遠い記憶になりつつあります。
新卒から21年間勤めてきた会社を辞めるというのは、大きな決断ではありましたが。
あのまま会社に居続けるより、この選択で良かったと思っています。
誤解のないように補足しておきますと、会社にも人にも恵まれたサラリーマン生活でした。
私の性格であり志向が、会社員よりフリーランスに向いていた、ということです。
セミリタイアは自分自身の決断ではありますが、恵まれた状況、環境だからこそ実現できたなと。
こうして振り返ってみると、しみじみと感じます。
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セミリタイア生活6ヵ月目を終えての振り返り
早いもので、セミリタイア生活も半年が終わりました。
半年間の振り返りもしてみたいと思いますが、今回は先月(3月)の振り返りです。
オンライン講座の状況
ストアカでやっているオンライン講座は、安定的に受講者が集まるようになってきました。
だいたい、毎月20~30人くらいの予約で今のところ落ち着きそうです。
まだまだ実績作りの段階で、採算度外視の格安料金でやっているため、そんなに収益はありませんが。
自分の勉強にもなるし、何より楽しいので、このまま継続していこうと思っています。
税金、社会保険料関連
2020年の9月に退職したので、今年の2月に初めて確定申告をしました。
所得税を少しでも取り戻すため、いろいろ対策してきたので、無事に還付金が銀行口座に振り込まれたときは嬉しかったです。
【関連記事】
また、フリーランスなることを決めたので、雇用保険の再就職手当を申請しました。
これも無事に審査が通り、3月に振り込まれました。
【関連記事】
税金や社会保険料について、お得になる仕組みはすべて「自己申告制」です。
申請しないと、もらえるお金ももらえないし、返ってくるお金も返ってきません。
セミリタイアして収入が激減しているなか、これらの臨時収入はかなり有難いです。
ファイナンシャルプランナー
1月に受験したFP3級(3級ファイナンシャル・プランニング技能士)の検定は無事に合格できました。
5月に実施されるFP2級検定も、先日申し込みをしたので、これから本格的に勉強を進めたいと思います。
【関連記事】
4月の予定
引き続きオンライン講座をやっていきますが、慣れて余裕も出てきたので、また新しいことを始めようかなと考え中です。
オンライン講座をやることで増えてきた知識を、文章に書くことでアウトプットしていこうかなと。
アウトプットする場所は、最近ますます利用者数が増えてきている「note(ノート)」で記事を書いたり、「電子書籍」にもチャレンジしてみようかなと構想中です。
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セミリタイアですが再就職手当をもらいました!
セミリタイア後に再就職したようなタイトルになっていますが、就職したわけではありません。
正確には、セミリタイアしてからフリーランスとして開業したので「再就職手当」をもらえた、ということなんです。
会社を退職して失業状態になると、雇用保険の失業手当の給付対象になります。
また、失業手当の受給期間中に就職が決まった場合、残期間にもらえるはずだった金額の60~70%を「再就職手当」として受給できます。
そして、ある一定の条件を満たせば、就職ではなく開業した場合も「再就職手当」がもらえるというわけなんです。
私が再就職手当の申請に至った経緯については、過去記事でご紹介しています。
関連記事:退職から4ヶ月、フリーランスになることを決めました!
再就職手当の申請
支給申請はハローワークで手続きします。
開業を証明できる書類をそろえる必要があるので、事前にハローワークで相談し、以下の書類を準備して持っていきました。
- 開業届のコピー
- 事業(オンライン講座)に必要な備品の領収書
後者については、パソコンの他に、Webカメラやマイク、パソコンデスクなどを新調したので、その領収書を持っていきました。
その結果、領収書のうち当日回収されたのは、パソコンの領収書(118,000円)のみでした。
パソコン以外は金額が小さいので、証明書類としてあまり意味をなさないのかもしれません。
私のケースではパソコンの領収書でOKでしたが、何が開業証明になるかは、事業内容によっても変わります。
(確実ではありませんが、10万円を超えるかがひとつの目安のような気がしています)
自分で判断せず、必ずハローワークで相談しながら手続きされることをお勧めします。
再就職手当はいくらもらえるか?
受給金額は、雇用保険の加入期間、在職中の収入、退職理由、失業手当の残日数等によって変わります。
下記の計算サイトで見積もり可能ですので、興味がある方はご覧ください。
参考:再就職手当の計算 - 高精度計算サイト (casio.jp)
一般の離職者であれば、失業手当の支給日数は90日~150日、基本手当日額は在職中収入の50%~80%程度です。
参考:失業給付(基本手当)早見表 (yurikago.net)
私は会社員時代の手取り収入の1.5ヵ月分くらいを受給できました。
申請してから1ヶ月弱で、自宅に書面で「審査の結果、支給が決定した」という通知が届き、その数日後に指定した銀行口座に振り込まれました。
セミリタイア前に開業しないほうがよい?
もし会社員のうちに開業した場合、退職後は雇用保険の対象外となり再就職手当も受給できません。
では、退職してから開業したほうがよいかと言うと、全くそんなことはありません。
在職中に開業し、事業が上手くいけばセミリタイア計画に余裕が生まれると思います。
また、事業が軌道に乗っていない(最初は赤字になることもあるでしょう)状況なら、確定申告によりセミリタイア直後の税金を安くできる可能性があります。
この場合、節税額のほうが再就職手当より大きい金額になることもあるかもしれません。
人それぞれ、自分の置かれた状況の中でできる、社会保険や税金の対策をするのがよいと思います。
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結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【最終回】
つみたてNISAを理解するには、運用商品である投資信託について知ることが必要です。
そこで、「投資信託運用に期待できる未来」をテーマに、数記事に分けて解説してきました。
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第1回】
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第2回】
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第3回】
最終回では、「投資信託を30年続けたらどうなるか?」をシミュレーション結果から考察していきます。
一般的なシミュレーションだと本当の未来は分からない
つみたてNISAのシミュレーションでよくあるのが、「積立額」「年数」「利率」を入力して将来のリターンを計算するものです。
たとえば、毎月3万円を、30年間積み立てて、年利5%で運用できた場合、下のグラフのようになります。
元本1,080万円が、約2.5倍の2,497万円に増えています。
本当にこれだけ増えるんだったら、誰でもやってみたくなりますよね!
参照元:積立かんたんシミュレーション(楽天証券)の結果に筆者加筆
しかし、このシミュレーションには致命的な欠点があります。
それは「実際の利率は結果が出ないと分からない」ということです。
投資信託の運用は定期預金のように利率が決まっていないので、5%の利率になる保証はまったくないんですよね。
では、どのように考えればよいでしょうか?
将来リスクのシミュレーション
株式型の投資信託の運用には、リスクが伴います。
ここでいうリスクとは「危険性」ではなく、「リターンの振れ幅」のことです。
リターンの振れ幅とは、値段が上がってプラスになるときもあれば、逆に下がってマイナスになるときもある、ということ。
そして、過去のデータを元にして、将来のリスク(リターンの振れ幅)を予測するシミュレーションを行うことができます。
シミュレーションには、「ウェルスナビ」のサイトを利用させていただきました。
ウェルスナビは分散/積立/長期運用を「お任せ」でやってくれるサービスで、最近人気がでています。
なお、ウェルスナビでは投資信託ではなくETFを利用している点や、シミュレーションには株式だけでなく債券等も少し含まれている点など、厳密には外国株式型の投資信託のみで運用した場合と異なります。
しかし、未来予想のイメージはつかんでいただけると思います。
どれくらい儲かるか?は分からない
毎月3万円を積み立てしたときの元本の推移が、下のグラフの赤線になります。
(シミュレーションでは初期投資額が最低10万円しか設定できなかったので、30年後の元本は、10万円+3万円✖12ヵ月✖30年=1,090万円となっています)
参照元:WealthNavi(ウェルスナビ)のシミュレーション結果に筆者加筆
30年運用した場合、元本1,090万円が70%の確率で1,914万円以上になります。
さらに、50%の確率で2,519万円以上に、30%の確率で3,363万円以上になります。
なんと30年で投資額の3倍以上に増える可能性も、3割くらいの確率であるわけですね。
上のグラフでは、20年、30年と年数が経つほど、リターンの幅が広くなっていることも分かります。
未来になるほど「リスク(=リターンの振れ幅)」が増していき、最終結果は予測困難になるということです。
残念ながら「どれだけ儲かるか」を正確に見積もることは出来ないのです!
元本割れする可能性は?
多くの人にとって「損をする可能性はないの?」ということは気になると思います。
運用の結果、元本割れする(投資した金額を下回る)可能性はどれくらいあるでしょうか?
ウェルスナビのシミュレーションでは、元本割れの可能性を数値化することは出来ませんでした。
そこで、「明治安田アセットマネジメント」が提供しているシミュレーションサイトを使って計算してみました。
(厳密には誤差がありますが、なるべくウェルスナビのシミュレーションの条件に近くなるように調整した数字です)
その結果、下のグラフに示すように、運用年数が増えるほど、元本割れの可能性は下がっていくことが確認できました。
参照元:明治安田アセットマネジメントの投資シミュレーションを元に筆者作成
1年間だけの運用だと、4割くらいマイナスになる可能性があります。
5年間の運用でも、4分の1の確率で元本割れします。
そして運用が20年を超えてくると、元本割れの可能性は10%を下回ってきます。
しかし、決して「損する可能性がゼロになる」ことはありません。
最後に
ここまでの結論を簡単にまとめてみます。
- 世界の株式市場に分散して長期運用すれば、将来資産を大きく増やせる可能性がある
- 運用期間が長いほど、リスク(=リターンの振れ幅)は大きくなり、どれくらい儲かるか予測困難になる
- 運用期間が長いほど、元本割れする(マイナスになる)可能性は減少していく
確実な未来というのはありません。
リスクをとった人だけが、相応したリターンを得ることができる、ということですね。
預貯金を選択して、資産が減らない(増えない)未来をとるのか。
資産の一部を世界の株式市場に投資することで、予測困難ながらも増える可能性が高い未来をとるのか。
違いを理解した上で、自分で選択していけばよいのかな、と思います。
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第3回】
つみたてNISAを理解するには、運用商品である投資信託について知ることが必要です。
そこで、「投資信託運用に期待できる未来」をテーマに、数記事に分けて解説しています。
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第1回】
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第2回】
今回の内容は「投資信託とはなにか」について。
つみたてNISAの運用商品である投資信託の特徴をご紹介します。
投資信託とは?
前回(第2回)の記事で、分散/積立/長期運用についてご紹介しました。
世界の株式市場に「分散」して、一定金額を一定期間ごとに「積立」購入し、それを10年以上の「長期」にわたり継続していく方法です。
この、分散/積立/長期運用に適した商品が「投資信託」なんです。
投資信託は、複数の投資対象の「詰め合わせセット」であり、分散された状態で購入できる商品ということになります。
また、「買い付け金額」と「引き落とし日」を設定しておくことで、簡単に積立購入が開始できます。
あとはそれを「ほったらかし」にしておけば、長期運用できるというわけです。
投資信託の種類と選択の考えかた
投資信託には「株式型」だけではなく、「債券型」、「不動産型(リート)」などいろんな種類(資産クラスといいます)があります。
これは第2回にも書いたことなのですが、「資産を増やす」という目的であれば世界の株式市場に投資するのが有効です。
したがって投資信託の種類(銘柄)を選ぶときも、「全世界株式型」が第一候補となります。
「いろいろな資産クラスにわけて銘柄配分(ポートフォリオ)を決めるのが重要と聞きました」と言う方もいらっしゃいます。
しかし、「ポートフォリオ理論を理解して有効に使いこなす」のはかなり難しいことだと、個人的には考えています。
多くの人にとっては、預貯金をちゃんと確保したうえで、余剰資金を使って「全世界株式型」に集中投資するのが、シンプルで効果的な方法と思います。
投資を続けた結果、自己資産に占める投資信託の割合が大きくなってきたら、他の資産クラスへの分散を検討しても良いでしょう。
ETFとの違い
投資信託と似た商品に、ETF(上場投資信託)があります。
ETFは個別株への投資と同様に、証券取引所で売買するため、株取引が未経験の人にとってはちょっとハードルが高いです。
また、ETFは積立購入が基本的に難しいので、多くの方にとっては投資信託のほうが扱いやすいと思います。
ETFは運用にかかる手数料が安いのがメリットなのですが、最近は投資信託の手数料もETFと遜色がないレベルに安くなっています。
したがって、これから始められる方は投資信託を選択すれば問題ないでしょう。
投資信託の買いかた
投資信託は銀行や証券会社で購入することができます。
もっともお勧めなのは、余計な手数料がかからず、商品数が豊富な「ネット証券」での口座開設です。
簡単に手順を記載します。
- 証券口座のホームページで口座開設申請(特定口座、源泉徴収ありを選択)
- つみたてNISA口座の開設申請(投資額が多い場合は一般NISAも検討)
- 証券口座に入金(銀行と連動させて自動入金する仕組みもある)
- 購入する投資信託を選択
- 積立金額、引落し日、引落し口座を指定(引落し口座はつみたてNISA枠から優先的にに使用すること。それ以上の金額を購入する場合は課税口座を使えばOK)
ネット銀行にもいろいろありますが、大手2社のSBI証券か楽天証券のどちらかで口座開設しておけば問題ないと思います。
両方のホームページを見て、自分が見やすそう(使いやすそう)な方を選べばよいでしょう。
つみたてNISA口座を開設し、積み立て設定をしたら、あとは短期的な値動きに惑わされずに運用を継続します。
そして20年~30年が経過したら、どのような未来が待っているのか?
いよいよ次回は最終回です。
投資信託運用のシミュレーションを見ていきます。
(第4回に続く)
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第2回】
つみたてNISAを理解するには、運用商品である投資信託について知ることが必要です。
そこで、「投資信託運用に期待できる未来」をテーマに、数記事に分けて解説しています。
第1回ではつみたてNISAの概要についてご紹介しました。
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第1回】
今回の内容は「株式市場への投資」について。
なぜ世界の株式市場への投資が必要なのか、どのように実行すればよいのかをお伝えします。
昔は貯金していればよかった
若い世代には想像もつかないでしょうが、かつての日本には銀行金利が5~7%という時代がありました。
年利7%というのは、約10年で預貯金が倍になる利率です。
スゴイですよね!
そんな時代もバブル崩壊とともに終わりを告げ、いまや大手銀行の普通預金金利は0.001%(税引き前)です。
たとえば、毎月3万円ずつコツコツと貯金したとしましょう。
それを30年続けたら、3万円✖12ヵ月✖30年=1,080万円の貯蓄額に対して、
利子はなんと1,154円(税引き後)です!
悲しくなってきますね、、、
貯金は大事だけど、「貯める」ことはできても「増やす」ことは出来ない時代です。
増やすためには「資産運用」する必要があります。
資産運用と投機の違い
資産運用と聞いて、「安いときに買って、高いときに売る」ような短期売買を思い浮かべる方もいらっしゃると思います。
しかし、それは資産運用ではなくて「投機」です。
投機では「勝っている人がいる裏側で、負けている人がいる」ということが起こっているんですね。
そして、勝っているのは一部のプロ投資家、負けているのは大勢の素人投資家、という世界でもあります、、、
最近、「初心者でも始めやすいFX(エフエックス)」なんて広告、あちこちで見かけませんか?
大切な資産を減らしてしまわないよう、気をつけましょうね。
一方で資産運用というのは、資産(=長期的に価値が上がるもの)を保有し続けることで、増やしていく行為のことです。
勝ち負けを競うのではなく、全体的に増えていくものに乗り続けるようなイメージです。
長期的に価値が上がる資産とは?
「債券」や「不動産」など、預貯金と比べると長期的に価値が上がる可能性が高い資産もあります。
しかし、それらと比べても圧倒的に値上がりしやすいのが「株式」なんです。
ここでいう株式は個別の会社ではなく、米国株式や世界株式のような、市場全体のことを指しています。
企業には隆盛期もあれば衰退期もありますが、世界の株式市場全体でみると、過去100年以上にわたって大きく成長し続けてきました。
「資産を増やす」ことを目的とするなら、株式市場に投資するのがもっとも理にかなっているのです。
とはいえ、そんな株式にも弱点があります。
それは「短期的な値動きが大きく、ときには数年間にわたり暴落が続くこともある」ということです。
この弱点を克服するためのキーワードが「分散/積立/長期」の運用です。
分散/積立/長期運用について
1. 分散
個別株を売買する「株式投資」とは異なり、たくさんの銘柄を含む「株式の市場平均」に投資します。
これが分散投資の考えかたです。
具体的には、アメリカの株式市場(数百~数千銘柄)に分散投資する方法や、さらに広く全世界の国々の株式市場(数千銘柄以上)に分散投資する方法があります。
2. 積立
自分の資金を一度に投資すると、その直後に暴落が起きた場合のダメージが大きくなります。
これを防ぐために有効なのが「積立購入」です。
一定金額を一定期間ごとに積立購入することで、たとえ暴落が起きたとしても安く買い続けることになり、その後の株価回復期に大きく資産を増やすことができます。
3. 長期
いくら分散/積立運用しても、短期的には資産がマイナスになる可能性があります。
しかし、長期運用すればするほど、「マイナスになる可能性は低くなる(プラスになる可能性が高くなる)」ということが、過去の経験則から分かっています。
ここでいう長期とは、最低でも5年以上、できれば10年~15年の運用が目安となります。
短期間の値動きに惑わされず(実際、これが難しいのですが、、、)長い目で見て運用を継続することが、なにより大切ということです。
(第3回に続く)
結局、つみたてNISAって儲かるの?~投資信託運用に期待できる未来~【第1回】
先日、私の講座に初めて学生さんが参加されました。
(資産運用について初心者向けのオンライン講座をやっています)
学生でも資産運用について勉強するんだと驚きました。
そこで受講理由を聞いてみたところ「2~3年後にまとまったお金が必要になるので、資産運用で増やせないか知りたい」ということでした。
その方に私からお伝えした内容の要点は、次のようなことです。
- 資産運用で確実に増やす(負けない)ためには長い時間がかかる
- 2~3年くらいの短期で増やそうとすると、逆に減らしてしまうリスクも高まる
- 短期で増やすには、資産運用ではなく収支の改善が近道(効率的に稼ぎ、余分な支出を削減する)
では、長い期間をかけて増やすのに適した資産運用法とは何でしょうか?
その答えは「投資信託を毎月一定金額ずつ、コツコツと買い続ける」ことです。
この運用方法に「運用益非課税(利益に税金がかからない)」というオマケをつけて制度化したのが「つみたてNISA」なんです。
とてもシンプルな方法ですが、中身を理解して実行している人は、まだまだ多くないように思います。
とくに、「つみたてNISAでどれだけの利益が得られるのか?」「損をすることもあるのか?」については、もっとも気になる部分だけれど、明確な説明を聞いたことがない方が多いのではないでしょうか?
つみたてNISAを理解するには、投資信託について知る必要があります。
そこで「投資信託運用に期待できる未来」をテーマに、数回の記事に分けて解説していきます。
第1回は、「つみたてNISA制度の概要」についてご紹介します。
「つみたてNISA」の現状
つみたてNISAの口座開設数は、いま急激に伸びています。
先日、以下のような記事が出ていました。
楽天証券は2月末時点で、「つみたてNISA」口座数が109万4776口座に到達したと発表した。1年で倍増した。国内のつみたてNISA口座数は2020年12月末で302万口座。楽天証券はうち29%を占め、トップシェアとなる。
楽天証券のつみたてNISA口座数が、1年で倍増したとのこと。
コロナ禍での先行き不安、最近の株高の影響などにより、資産運用に目を向ける人が増えているということでしょう。
また、若い世代や女性の加入数が増えていることもあり、「楽天市場」や「楽天ポイント」で馴染みのある楽天証券が人気となっているのだと思います。
ネット証券の口座開設数では「SBI証券」が業界トップなのですが、2位の楽天証券がトップに迫る勢いとなっています。
つみたてNISAについては、大手2社のSBI証券か楽天証券のどちらかで口座開設しておけば問題ないと思います。
両方のホームページを見て、自分が見やすそう(使いやすそう)な方を選べばよいでしょう。
「つみたてNISA」の特徴
たまに「つみたてNISA」という金融商品があると勘違いされている人もいますが、これは制度の名前であり、実際に購入するのは「投資信託」という商品になります。
投資信託のような金融商品を売買して得られた利益には、通常約20%の税金がかかります。
つみたてNISAを利用した場合、その利益(運用益)が非課税になるんです。
元々は2014年にNISA(少額投資非課税制度)がスタートし、その後2018年につみたてNISAが開始されました。
つみたてNISAの特徴をまとめると次のようになります。
- 運用益(投資で得られた利益)が非課税になる
- 約200銘柄に厳選された投資信託(一部ETFも含む)の積立購入のみ可能
- 投資上限額は年間40万円(毎月3万3,333円)
- 非課税期間は20年間
- 投資可能期間は2042年まで(法改正で2037年から5年延長)
たとえば今年(2021年)からつみたてNISAを始めた場合、毎年40万円を22年間(総額880万円)非課税枠で積み立てることができます。
また、非課税期間の20年というのは購入した年から数えます。
2021年に購入した分は2040年まで、2022年に購入した分は2041年までと1年ずつズレていき、最終2042年に購入した分は2061年まで非課税という、息の長い制度です。
「非課税期間とか、投資可能期間とか、よく分からないな~」と思われた方、安心してください。
20年~40年も未来のことをあまり細かく考えても仕方がないです。
なぜなら、いつどのような法改正がされるか分からないからです。
実際、NISAというのはイギリスで作られた「ISA」という制度を参考にしているのですが(ニッポンISA)、本家イギリスのISAは法改正の末「非課税期間が無制限」に変更されています。
「つみたてNISA」制度を使う上で大事なこと
つみたてNISAはあくまで税制優遇という「オマケ」の制度であり、運用商品である投資信託をちゃんと理解することが、なにより重要です。
投資信託運用がどのようなものか知ったうえで、「自分に合っている」と思えるならやればよいし、そうでないなら止めておくべきだと私は思います。
「みんなやっているから」と周りに流されず、自分にとって必要かどうかを見極めていきましょう。
(第2回へ続く)
FP3級の合格証書が届きました!
昨日、FP3級(3級ファイナンシャル・プランニング技能士)の合格証書が届きました。
1月24日に受験して、当日の夜にはWebサイトに回答が公開されたので、合格点をとれていることは確認していましたが。
あらためて証書としてもらえると、やっぱり嬉しいですね。
なお、FP検定については過去記事で解説しています。
FP3級の合格率は70%~80%であり、検定としての難易度はかなり低いです。
それだけ多くの人が取得しているということなので、「FP資格」を肩書に加えるなら、せめて2級は持っておきたいところ。
なので、次回5月の2級検定に向けて、いま少しずつ勉強を進めているところです。
(なかなか勉強が進まないので、こうしてブログで宣言することで自分自身にハッパをかけてます^^;)
ちなみに、FP検定の出題範囲は、税金、保険、金融商品、不動産、相続など、お金や暮らしに関する幅広い内容となっています。
生活に密着することばかりなので、ちょっと知っておくだけでも役に立つと思います。
とくに、セミリタイアに興味がある方、実際に目指そうとしている方は、早めに「お金周り」の知識を増やしておくことをお勧めします!
会社員時代とは異なり、いろいろなことを自分で判断したり、手続きする必要がでてきますので。
お金の勉強をするきっかけの一つとして、FP検定を受けてみるのもよいと思います。
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